第3回 大学院の授業と勉強方法
山口 悠佳さん
beoの留学サポートを利用して留学
留学分類: | 大学院・MBA留学 |
専攻名: | |
留学期間: | 2017年9月~2018年9月 |
2017年度より、イギリス、マンチェスター大学の大学院(修士課程)、MA Human Rights-Political Sciences へご留学中の山口さんから、現地レポートが届きました!今回は大学院での勉強について、詳しく書いていただきました。修士課程が始まって早2か月が過ぎた山口さんは、どのようにして授業を受けていらっしゃるのでしょうか?ぜひご覧ください。
前回の記事で現在履修している授業について書きましたが今回は必修科目について紹介したいと思います。人権の修士ってどういうことをやるの?と思っている人の参考になれば幸いです。
大学院(修士課程)で人権を学ぶ
私の MA Human Rights コースは一年間で合計8科目+修論があります。そのうち必修科目は5科目あり、今学期私が履修している必修科目は Ethics in World Politics(世界政治における倫理)と Comparative Political Analysis(比較政治学)の二つです。
Ethics in World Politics は政治における理論と実践についての授業です。政治理論を学び、それを実際に起きている人権問題に当てはめることで理解を深めます。戦争や拷問に倫理が存在するのか、またそれが政治とどのように関わっているのかという事などを学んでいます。
最初の授業で教授が
"If you feel like you're drowning, you are doing it right"「溺れているように感じたらちゃんとやってるって証拠だよ」と言っていたのが印象的でした。
教授の言葉通りこの授業はリーディングも多く、授業のシラバスによると150時間の勉強時間を要する科目だと記載されていました。
グループディスカッションやプレゼンテーションなども多く、最初は自分の意見を言うことに躊躇してしまうこともありましたが、考えていることをきちんと言語化することで頭の中を整理することにも繋がるので出来る限り発言することにしています。
もう一つの必修科目は Comparative Political Analysis です。政治科学における分析枠組みを学び政治理論を分析できるようにする授業です。毎回のセミナーの前にリーディングを済ませることはもちろんですが、それらの文献を批判的に読むことが必要とされていました。特にイギリスの政治に言及することが多いのでイギリスの政治について勉強する機会にもなりました。
大学院での勉強方法
勉強はレポートなどもありますがほぼ自習です。
リーディングで理解できない部分があったら、自分で調べ、理解するところまで含めて授業の予習なので、常に文章を読んでいました。
最初は一つの文献を読み終わるのに時間がかかりましたが、段々アカデミックな文章に慣れてきたので早く読み進めることができています。
また、それぞれの授業を通し多方面から人権について学ぶことができていると思います。大学院に入る前は専門的な知識が身につくと思っていましたが、今は物事を批判的に見る基盤を築いているところだと思います。
イギリスでの生活
勉強のことばかり書きましたが、空いている時間には映画を観に行ったり(チケットは5ポンド=日本円で740円ぐらい)、クラシックコンサートに行ったりしています。
今の時期はクリスマスマーケットも開催されているのでイギリスならではの季節の移り変わりを楽しむことも出来ています。
イギリスの修士課程は1年なのであっという間に時間が過ぎてしまうように感じますが、ここでしか経験できないことを楽しみたいと思います。
日々充実した大学院生活を過ごされている山口さん。イギリスの伝統を感じられる息抜きの方法も素敵ですよね。150時間以上の勉強時間を要する科目とのことで、勉強と休息の両立、その時間の配分は非常に大切なことだと感じます。
山口さんが印象的だとおっしゃっていた教授からの言葉は、留学中の方はもちろん、現在留学をお考えの方にも「留学の現実」として、グッとくるところがあるのではないでしょうか。
益々「人権」という分野の視野が広がっている山口さん、ぜひこれからもがんばってください。
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